建設発生土リサイクル

佐藤商会では、持続可能な社会の実現に向けた取り組みの一環として、建設現場で発生する“建設発生土”を再資源化するリサイクル事業を、3年前より本格的に開始しました。

土木工事によって大量に発生する残土の有効活用を通じて、環境保全・資源循環・現場の効率化を同時に実現する取り組みです。単に廃棄するのではなく、土の性質を変え、再び使える資材へと再生することで、地域社会と環境に優しい土木事業のあり方を追求しています。

地域と連携した研究・取り組み

本事業は、単なる工事現場での技術活用にとどまらず、地域全体での環境意識向上と連携にも力を入れています。

長野市、信州大学、長野工業高等専門学校、上田市、上田市防災支援協会とともに、建設発生土や防災・資源循環に関する勉強会や意見交換を継続的に実施。産学官の枠を超えた協力体制を築き、知見の共有と実用的な取り組みの実装を目指しています。

こうしたネットワークを通じて、地域に根ざした「環境への配慮ある土木」を実現しています。

建設発生土の再資源化とは

工事現場から出る残土のすべてがそのまま再利用できるわけではありません。粒子が細かすぎる、粘性が高い、水分を多く含むなど、利用に適さない状態の土も多くあります。

佐藤商会では、独自に導入した「SRG2000」という専用機械を用いて、そうした土の性質(=土質)を改善。安定した品質の“使える土”に変えることで、再利用可能な資材として新たな価値を生み出しています。

SRG2000は、長野県東北信エリアではごく限られた数社しか所有していない、非常に高性能な土質改良機です。大量の土を現場で効率的に処理できるため、運搬や処分のコスト削減にもつながります。

再利用の流れと実績

改良された土は、自社の土木現場で再利用するほか、必要とされる他現場や企業・団体への販売も行っています。これにより、処理した土が再び現場で生かされる循環の仕組みが生まれ、資源のムダを最小限に抑えることができます。

こうした仕組みを通じて、単なるリサイクルを超えた“地域資源の循環”を推進しています。

この取り組みを始めた理由

このリサイクル事業を始めたきっかけは、建設発生土に関わる重大な事故がかつて発生したことでした。積み上げられた土の山が崩れ、人命を脅かす事故につながったのです。

土木事業に携わる者として、こうした問題を放置してはならない。危険な残土をどうにか再資源化し、安全に、そして有効に使える形へ変えていきたい。そうした想いが、事業の原点にあります。

環境への配慮だけでなく、安全への責任。佐藤商会はその両方を見つめ、これからも建設現場と地域社会をつなぐ新しい仕組みをつくり続けます。

お問い合わせ

建設発生土の処理・再利用に関するご相談、SRG2000を活用した土質改良のご依頼などは、下記よりお気軽にお問い合わせください。現場に応じたご提案をさせていただきます。

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